
小児歯科は虫歯の治療と虫歯の予防が治療の中心です。
個々のお子様の成長に合わせて治療を選び、虫歯0(ゼロ)を目標に健康で良好な口腔機能を整えていくことで、健全な子ども達を育んでいく治療です。
歯科医院での治療だけでなく、ご家庭での口腔ケアの説明などによってお母さん方をサポートしながら、歯科医院との二人三脚で取り組んでいきます。
定期検診を受けましょう

定期検診をしていれば、
虫歯になっても早期発見でき、早期治療が可能です。
早期治療は痛みもほとんどなく、歯医者さん嫌いの子どもでも治療を受けることができるでしょう。
小さな乳歯のうちに虫歯を発見できず、気付いたらボロボロ…
なんてこともありません!
歯医者さんは怖いところじゃないんだよ^^
歯を守るところなんだよ^^
きちんと予防していれば、虫歯になんかならないんだよ!
私たちは子どもたちに本来の歯医者さんの役割を伝えていきたいと考えています。



- 子どものお口の状態に関心を持ちましょう
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顎の成長や歯の生え変わりなど、子どもの口腔環境の変化は著しいものです。
小さな変化にも気づいてあげられるよう、お口の中を時々見てあげてください。
- 食事は顎全体でよく噛むように! 姿勢にも気遣いましょう
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噛むことは顎の大切な成長因子です。
片噛みのような癖は顎の歪みの原因になるのでご注意ください。成長にあった、形のある物をよく噛んで食べることも大切です。正座、もしくは高さのあったイスに座り両足を床につけ姿勢を正して食事をしましょう。 - 歯磨きをしましょう! まずは習慣化から!
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就寝前の歯磨きは特に重要です。
極端な無理強いはせず“声をかけ楽しみながら”小さなうちからの習慣化に励みましょう。 - おやつ・食事は計画的に!
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砂糖の摂取回数が多かったり、寝る前に摂ると虫歯になります。
10時と3時のおやつ、または食事と一緒に摂る、寝る前は摂らないなどの工夫が大切です。 - 成長にあった食事を摂りましょう
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子どもの発育には大きな個人差があります。
栄養バランスの良い成長にあった食事を心がけ、偏食も少しづつ改善していってあげましょう。 - 歯の外傷に気を付けましょう
- 早い段階で乳歯を失うと、これから生えてくる永久歯の歯並びに影響しかねます。乳歯をぶつけた場合は、歯の変色や歯ぐきの腫れなどを見てあげましょう。異常が見られる時は歯科医院で診てもらうことも重要です。


歯医者さんは怖い・・・
歯医者さんは痛い・・・
といった印象を持つ子どもたちが大勢いますが、
小さな虫歯のうちにする治療や虫歯予防のための治療は、
まったく痛みを感じません。
当院では、どのような治療でもお子様の様子を見ながら進めますので、ご安心ください。

歯磨きだけでは落とせないバイオフィルム(歯石や歯垢)を専用の機器や器具を使ってきれいに除去します。
虫歯予防に最適な治療で、歯もきれいになり、痛みを感じることもありません。


乳歯や生えたばかりの永久歯はやわらかいため、虫歯になると
あっという間に進行してしまいます。
これらの歯を虫歯から守る有効な方法がフッ素塗布です。
フッ素を直接歯に塗る予防処置で3~4ヵ月毎の定期健診時におこないます。
小さい虫歯であれば、フッ素塗布と日頃の口腔ケアをきちんとおこなえば“歯を削らず”に改善できます。
(経過観察は必要です)


フッ素を歯の表面のエナメル質に作用させることで歯質が強化され、細菌の放出する酸に溶けにくい性質にします。

唾液には歯を修復するカルシウムやリンが含まれています。
フッ素には歯から溶け出したカルシウムやリンの再付着(再石灰化)を助ける働きがあります。

虫歯の原因である細菌の働きが低下するため、歯を溶かす酸の放出が減少する

乳歯や生えたばかりの永久歯はやわらかいため虫歯になるとまたたく間に進行してしまいます。
シーラントは虫歯になりやすい奥歯(臼歯)の溝を、歯科材で埋める予防処置で、生えたばかりの奥歯、とくに6歳臼歯(永久歯)は虫歯になりやすいため有効です。
しかし、人工的に歯の溝を埋める治療のため、定期健診によるシーラントの確認が必要になります。

乳歯の症状の軽い虫歯は歯を削らずに虫歯の進行を抑制する処置をすることがあります。また、治療を極端に怖がるお子さんの場合も、無理に治療せず虫歯の進行を抑制する処置をして経過観察となることがあります。
この虫歯を抑制する薬剤がサホライドで、主成分のフッ化ジアンミン銀は殺菌作用と虫歯抑制作用を持ちます。
薬に含まれている銀の沈着によって歯は黒っぽくなりますが、これから生えてくる永久歯はしっかり守ることができます。
完治したわけではないので、周囲の歯も含めた定期検診が必要になります。
小さなうちからの虫歯予防は生涯の健康を考えるともっとも大切なことです。
一度削ってしまった歯は自然に戻ることはありませんし、虫歯の治療痕は虫歯リスク(二次う蝕)が高いためです。
ここでは子どもの歯磨きについて重要なポイントを簡単にご案内します。
参考にしてお子様の虫歯予防にぜひお役立てください。

幼児期は一番可愛らしい時期ですが、その反面、子育ては大変な作業です。
口腔ケアで苦労されている方も多いと思いますが、スキンシップのつもりできちんと虫歯から歯を守ってあげましょう。
幼児期は成長にあった歯磨きが必要です。
ハブラシも磨きやすいヘッドの小さいコンパクトな物を選びましょう。
乳児期~ | 授乳の影響で舌に白っぽいカスが溜まることがあります。 水やぬるま湯で濡らした布で軽く拭き取ってあげましょう。 |
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生後7・8ヶ月~ | 可愛らしい前歯が生えてくる頃です。 前歯の汚れを布やガーゼで軽く拭き取ってあげましょう。 |
1歳~ | そろそろハブラシを使った仕上げ磨きが必要です。 極端な無理強いはせず、慣れていくことから始めましょう。 |
3歳~ | 自分で磨く練習を始める時期です。 親子のスキンシップのつもりで声をかけ楽しみながら一緒に磨いてみてください。 習慣化が目的なので上手い下手は関係ありません。仕上げ磨きを継続することが大切です。 |
5歳~ | 1日3回(朝・昼・晩)の歯磨きを習慣づけましょう。 仕上げ磨きをして、磨き残しチェックもしましょう。 |
6歳~ | 大きく大切な6歳臼歯(奥歯の永久歯)が生えてきます。 6歳臼歯は食べカスが溜まりやすく虫歯になりやすいので、注意して磨くようにしましょう。 仕上げみがきもきちんとしてあげてください。 |
- 磨けている歯磨きを心がけましょう
“磨いている”と“磨けている”は異なります。
歯磨きの目的は食べかすを落とし、プラーク(歯垢)を落とし、またできるだけプラークをつくらないことです。
“つもり磨き”ではなく、意義を持ってきちんと磨いてください。 - 就寝前の歯磨きはしっかりと!
就寝中は唾液の分泌量が減るため自浄作用が弱まり、細菌の活動が活発化、繁殖も多くなります。
就寝前の歯磨きにはとくにこだわりましょう。 - 仕上げ磨きを大切にしましょう
やはり歯磨きは、小学校の高学年くらいにならないとなかなか上手に磨けないようです。
歯磨きチェックや仕上げ磨きはしっかりしましょう。
とくに7歳くらいまでのお子さんには仕上げ磨きをしてあげてください。

指しゃぶりやげん骨しゃぶりは産まれる前からお腹の中でもしているそう。 乳幼児特有の“何でも口に入れる動作癖”ですが、母乳を飲むための練習や、物の味や性状を学習するためだそうです。
ですから、3・4歳くらいまでなら自然なことでありとくに問題ありません。

しかし、4歳を過ぎての頻繁な指しゃぶりは、歯や顎の発育という点で問題です。 幼児期の顎の骨は柔らかく変形しやすいため、前歯がかみ合わず隙間のある状態(開咬)になったり、出っ歯(前突)になってしまうなど、歯ならびやかみ合わせに影響が出てきます。 また、6~8歳の前歯が永久歯に生え変わる時期になっても“指しゃぶり”をしているようだと顎骨の形成にも影響してきます。 吸いタコだけでなく、吸い続けることによる指の変形も心配です。 指しゃぶりを解消できれば、程度の軽い歯や顎の変形は自然に治るといわれています。
健全な発育はお子さんの心や体の発達、そして知育にも深く関わってきます。 指しゃぶりだけでなく、小さなうちに悪癖を取り除いてあげることが大切です。
